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宣言通りにやるのはいつ振りだろう。

ああ、つかれた・・・
前に弟とやった小説対決で負けを喫したものですがこれを載せます。
中身はグレンラガンです。
どうか見やがってください。
またやるか、弟?
                    『いいかぁ、シモン。忘れんなぁ!』
                 カミナの、兄貴の言葉が頭の中に現れる。
                        『お前を信じろ!』
             固い岩盤を手枷のついた状態の腕で、簡単に突き進む。
                     『俺が信じるお前でもない』
                    コアドリルを使って更に突き進む。
                     『お前が信じる俺でもない』
              あの時、兄貴が言ってた意味が、やっと分かった。
                       『お前が信じる・・・』
                    兄貴の言葉を噛みしめるように、
                       「お前を信じろ!」
                    シモンは大きな声で叫んだ。
                呼応するようにコアドリルが、輝きだす。
           シモンは掘り進む手を止めて、その輝きをじっと見つめる。
      緑色に輝くそのドリルは強く、そして今のシモンのように強い意志を出していた。
        シモンが掘り進めた岩盤を上から突き破って、シモンの愛機ラガンが姿を現す。
     意思に応えるように、ラガンは悠然とその場に現れ、シモンは嬉しくて目に涙を浮かべる。
                          「ラガン!!」
              シモンの呼びかけに応え、ラガンが動き出した。



ラガンの足をドリルに変え、シモンは突き進む。
捕らわれたニアを助けるために、ダイグレンの指令室にラガンで近づいていく。
ニアの存在を感じる。
なぜかはシモンにも分からないが、ニアは指令室にいるとシモンは確信していた。
ラガンのドリルが指令室に現れる。
ニアのすぐ後ろの床をドリルで突き破り、天井に突き刺さった。
天井に刺さるまでにニアの手枷を器用に壊して、ニアの自由を取り戻す。
ラガンの頭部のフィルターが外れる。
そこにはシモンが操縦桿を握ってコクピットに座っていた。
土埃で汚れながらもその眼には確かな光が宿っている。
「ニア!助けにきたよ、おいで!」
シモンが嬉しそうに叫ぶ。
「ああぁ・・・」
ニアは言葉がうまく出ない。
嬉しさで涙があふれ出して来た。
「シモーーーン!」
自分を助けに来てくれた少年の名前を言いながらシモンの胸に飛び込んだ。
衝撃で少しラガンがずり落ちる。
「お爺さんも」
ニアを助けてくれたモン爺はそこから姿を消していた。
「あら?」
ニアは不思議そうに首を傾げる。
「こら!ま、待たんか!」
グアームはここでやっと我に返り、ニアを奪い返そうと小さい体でニアに飛びつこうとする。
だがそれより一足早く、ラガンは天井に穴を開けながら姿を消した。
グアームはラガンの作り出した穴の上に踊りだしてしまう。
「グアーム様!」
部下数人がワームのことを助けようとワームの手を掴むが、アルマジロ型の獣人の腕は滑りやすく、簡単に穴に落ちてしまった。
「あ」
部下が間抜けな声を出す。
「あの小型ガンメンを追えぇーーー!!」
遥か下に落ちながらグアームは部下たちに指示を出して、とうとう見えなくなった。



ラガンがダイグレンから爆炎を上げながら空に躍り出る。
風が吹き、二人の髪が静かに揺れていた。
「遅くなってごめん」
シモンはニアに不安な思いをさせたことを謝る。
「ううん」
シモンの膝に座るニアは首を振ってそんなことはないと言う。
「俺、分ったよ。ラガンも教えてくれた」
自分の存在、自分がすべきことが、シモンはやっと理解できた。
「俺、分ったんだ!」
目を輝かせながら、ニアに嬉しそうに言う。
「私もよ。ありがとう、シモン」
涙を浮かべながら、ニアは自分のいるべき場所を見つけられた嬉しさをシモンに伝えた。
ふと、ニアの目線が下に移る。
ニアはシモンの手を見て驚いた。
土で汚れ、とても痛々しい手でここまで来てくれたんだと、言葉に出来ないほど嬉しかった。
「シモン、手をどけて」
「え?」
シモンはニアの言葉に不思議に思いながらも、操縦桿から手を離す。
今の自分にできることはシモンと一緒に操縦桿を握ることだと思った。
少しでも痛みを和らげ、力になりたい。
そう思いながらニアは操縦桿を握った。
「さあ」
共に行こうとシモンに言う。
「え?」
シモンは一瞬戸惑う。
ニアはゆっくりと頷き、シモンに自分の意思を悟らせる。
シモンはやっと分かった。
「ああ!!」
ニアの強い意志に応えるように、シモンも大きく返事をした。



グアームはラガンの開けた穴の最後の部分に到着した。
そこはダイグレンの格納庫であり、自分の部下たちが人間たちによって捕えられていた。
その人間たちの行為を見て、グアームは苛立つ。
「こぉれだから!」
グアームは体を丸めてボールのように跳ねる。
「人間は!」
格納庫にいた人たちが気づいて取り押さえようとするが、動きが速くて取り逃がてしまう。
「野蛮だというのだぁ!!」
そのまま跳ねまわって移動し、ダイガンザンのデッキに鎮座している自分の愛機、ゲンバ―に乗り込んだ。
半球型の機械の塊だったゲンバ―は、操縦者を取り込んだことで真の姿を現す。
「しまったぁ!」
デッキで最後の獣人を相手にしていたキタンが叫ぶ。
半球だったガンメンはヒト型にと姿を変えていた。
足は異様に短く、腕がとてつもなく長いガンメンが、キタンとヨーコ見下ろす。
「形勢逆転だなぁ、人間ども」
グアームは自分の優位を確信して話し出す。
「多少手順は狂ったが、このまま公開処刑へとなだれ込んでやる!」
グアームはゲンバーの指を鳴らす。
機械音が響くと同時に、地上と地下の人間たちに向けて今のゲンバーの映像が空中に映し出された。
投影機を使い、人間たちの希望を打ち砕こうという為のものだ。
「どぉだぁゲンバーのこの雄姿!」
その声、機体を見て地上にいる人間たちは恐れ、怖がる。
「無力に死んでゆくお前たちの姿を、地上の人間たちの頭上にみっともなく晒すがいい!!」
勝利を確信したグアームは今にも笑い出しそうだ。
「なあぁんだとこのくそ野郎ぉう!!」
キタンはグアームに毒づく。
隣にグレンが現れ一歩踏み出す。
キタンと同じように腕を振り上げ、口が動き出した。
「お前の相手はこっちだ!!」
ロシウが乗り込んだグレンはゲンバーの相手に名乗り出た。
そのガンメンを見たグアームは鼻で笑った。
「このゲンバーに、そんなザコが敵うかな!?」
ゲンバーが動き出す。
頭部にある兜の角がムカデのように伸びて、グレンの両腕を押さえた。
グレンの腕を開きながら、ゲンバーは近づいてくる。
「う、うあああぁあ!」
ゆっくりと近づいてくるゲンバーの無機質な顔はロシウに恐怖を与える。
「どぉしたぁ!!?」
ゲンバーがまた形態を変える。
巨大な口が現れ、グレンの下半身を飲み込んだ。
口はグレンを噛み砕こうと貪り始める。
「ぐっ!ぐあぁぁ、うっ、ぐぁぁ!」
ロシウが奮闘するが、ゲンバーの力は凄まじく、グレンは徐々にゲンバーの中に飲み込まれていく。
「うわあぁ、グレンが食べられちまう!」
キタンが弱音を吐いて頭を押さえる。
隣にいたヨーコがライフルを撃ち始める。
一発、二発、三発、すべての銃弾が命中するが装甲が硬くびくともしない。
「そぉりゃ、そぉりゃあと少しじゃぁ!」
グレンが飲み込まれていく。
どうする事も出来ないとロシウが考え始めたとき、通信が入ってきた。
「ロシウ!」
「シモンさん!?」
「合体だ!」
力強い声にロシウは泣きそうになる。
「はい!」
力を振り絞り、ゲンバーを押し上げて上に立つ。
ラガンがグレンの上に現れる。
「しまったぁ、あの小型ガンメンか!?」
グアームが叫ぶが時すでに遅かった。
ラガンはグレンと合体を果たし、二体のガンメンが光り輝く。
「まさか、これが噂の、グレンラガンか!?」
ラガンとグレンが合体して、最強のガンメン、グレンラガンへと姿を変えた。
ラガンの頭部ハッチが開く。
シモンが仁王立ちで力強く腕を組んで現れた。
「兄貴は死んだ!もういない!」
認められなかったこと。認めたくなかったことがやっと分かった。
「だけど、俺の背中に!」
グレン団のシンボルが風になびく。
「この胸に!」
力強く胸を叩く。
「一つになって生き続ける!」
グアームには意味が分からない。
「穴を掘るなら天を突く!」
指を頭上に指し、力説する。
その姿に、力強い声に、カミナが死んで自棄になっていたとは思えない。
「墓穴掘っても掘りぬけて!突き抜けたなら、俺の勝ち!!」
グアームには意味が分からない。
「なんだぁ!なにを言ってる!?」
だがこの人間は他の奴とは違うと恐れ始める。
「俺を誰だと思ってる!?」
シモンの名乗りにグレン団の全員が心を奪われていた。
強く、雄々しいシモンに団員は羨望のまなざしを向ける。
「俺はシモンだ!」
認めることが出来なかった。
「カミナの兄貴じゃない!」
兄貴はいなくなったんじゃない。
心の中にいてくれたのがやっと分かった。
「俺は俺だ!!」
ならやることは一つ。
ゴーグルを目に着ける。
「穴掘りシモンだぁあ!」
天を突く。
自分に出来るたった一つのことに全力を尽くす。
グレンラガンの両手にドリルが出てくる。
そのドリルをゲンバーに勢いよく突き立てた。
衝撃でゲンバーはグレンラガンを離す。
「御託はいらんのだぁ!」
空中に放り出されたゲンバーはまたヒト型に変形し、デッキに足が着くと同時にグレンラガンに突進してきた。
「ゲンバー・ブレェス!」
長い腕に鋭い突起物が生え、抱き込むように攻撃してきた。
その激しい攻撃の中で、シモンは泣いていた。
兄貴との記憶が蘇える。
カッコよかった兄貴、自分のことを兄弟と言ってくれた兄貴。自分の道を教えてくれた。自分の進む道の前を走っていた。
シモンの目つきが変わる。その眼に弱さはもう見えない。
「必ぃ殺っ!!」
螺旋力を現すメーターが上昇する。
緑色の光がグレンラガンから溢れ出し、ゲンバーが力に負けてのけぞった。
「あれは!」
「あの技は!」
キタンとヨーコは見覚えのある姿に思わず声が出る。
グレンについていたサングラスを手に取り、ゲンバーに思い切りぶん投げる。
サングラスが二つに増え、ゲンバーの両手両足を封じた。
動けないゲンバーにグレンラガンが凄まじい気を吐きだす。
それは最早機械ではなく人のように動いていた。
グレンラガンの体中からドリルが現れる。シモンを象徴するドリルは今のシモンのように輝いている。
「ギガァア!」
そのドリルが右腕に一つに集まる。
「ドリルゥゥ!!」
巨大になったドリルを構える。狙いはゲンバーただ一体。
「ブゥウレイクゥウウウウウ!!!」
背中からブースターを全開にしてドリルを率いて突進する。
ゲンバーをまるで布のように貫通してグレンラガンはダイグレンのデッキに着地する。
戦いは終わった。
兄貴との思い出の技で、ゲンバーを見事に貫いた。
役目を終えたサングラスが戻ってくる。戻るべき場所にまるで生物のように飛んでくる。
グレンの定位置に戻ると同時に、ゲンバーが大爆発をした。
空中に停止したゲンバーは大気を揺らして粉砕される。
戦いは人間たちの勝利に終わり、獣人たちは四方に退散していった。
シモンはやっと前を見れた。兄貴が居なくなったことを遅くなったが乗り越えられた。
長く続く戦いにも光が差し込んで来てくれたように感じられる。
シモンは進む。ドリルのように真っ直ぐに。
それがシモンに出来る唯一のことだから。
ならばそれをする。
兄貴に教えられ、自分で気づけたことだから。
だから、シモンは前を向いて歩きだす。

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